灯穂奇譚
本作は同人サークル水鏡の作品。しかし流石にケロ Q のスタッフが参加した甲斐があって、たとえ同人だと言っても、このクオリティは中々のものだ。ホラー・伝奇物に弱い私にとって、この作品には確かに楽しめた。
神樹の館の時と同じ、今度も布団の中にマウスを弄りながら段々眠っていくゆえ、詳細の内容は途切れ途切れ…と言うか、布団の中で事を遂げる私は馬鹿だった。言うほどもない、いつの間にか眠りに沈んで行くだけ。
縦書き機能は果てしなく青い、この空の下で…。の時も搭載した。その他にも数本あるが、実は滅多にないこと。書き下ろした普通の文庫小説は確かに殆ど縦書きだが、英語は横書きの為、ウエブも横書きになって、そして今の世界にはもう横書きの天下だ。ここの政府の文書も全て横書きに変わったんだし。幸い我々にとって縦書きか横書きかは英語と違って、そんな大層な事じゃないから、たとえ英語に従ってもそれほど不便にはならない。でも、やはり「強いもの勝ち」だな。
灯穂奇譚のメーンテーマはオカルト的な伝説でも死生観でもないんだと思う。多分、一番語りたかったのは貰っていいもんじゃないなら、置いて行くべきだ。TrueED にはこう言った:全ての人は死を迎える。それに死んだものは蘇らない。それこそこの世の理だ。理を覆すのようなことはとうとうしちゃいけないもんだ。まして二人を犠牲にしてまでやっと成し遂げるなんて、それはもうやる価値さえもなくなったからなあ。だから最終的にカナタは助けない、代わりに新しい生命が産み落とすだけ。
TrueED で、なぜかサユリも一緒にサナミ空間へ行けた。それにそれはいいの?サユリに何の影響は出て来ないかな。最初はお屋敷の大きさに驚いた。しかし…成る程、本家か。それなら有り得るかも。しかし最後村の人口を知ったとき、正直、ただ一人の寒村でバスが通うとは思わない。それに一日三本だと?無効率にも程があるんだろう。
文字の使い方について、「・・・」は使いすぎだ。「…」に換わればいいのに。勿論こう使うのは本作だけではないんだが、使い過ぎのはどうしても慣れない。
この作品はどうしても「ひぐらしのなく頃に」に似てるのね。例えば人を驚かせ、恐怖殺人のような仕来り(因習、戒律)や祟りや儀式など、色んな要素を融合した。特に窓のそばに隠れてるサユキさん、それは最高だ。どうしても思い出されたね。そう言えば MONSTER にも一寸似てるよ。
音楽の鑑賞モードはないが、いい曲が少なくない。システムはまあまあ。最大の不満は OHP で「既読/未読機能を実装しました」と言ったが、実際に試し見れば未読も既読したようにスキップされた。
画には文句言えないかな。いつもの綺麗な CG だ。音声もいい。
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